8月23日未明、茨城県南部を震源とするマグニチュード5.9の地震が発生し、茨城・埼玉・千葉・東京の一部で震度5弱を観測した。この地震で少なくとも20人以上が重軽傷を負い、「家屋に閉じ込められた」との通報も相次いだ。多くの家庭で、本棚や食器棚が倒れたり扉が開いて食器が飛び出したりする被害が出ている。
結論:背の高い家具には転倒防止用の突っ張り棒、テレビや小型家電には耐震ジェルマット、食器棚や冷蔵庫の扉には開閉防止ストッパーの3点を組み合わせておけば、家庭でできる地震対策としてはかなり手厚くなる。
震度5弱で露呈した「我が家の弱点」、家具の転倒はなぜ危険なのか

総務省消防庁の資料によると、大地震による負傷者のうち3〜5割は家具の転倒・落下・移動が原因とされている。特に今回のように未明・深夜に発生した地震では、就寝中で身を守る行動が取れないまま、倒れてきた家具の下敷きになるケースが多い。
今回の地震でSNSに投稿された被害報告を見ると、「本棚が廊下側に倒れて部屋から出られなくなった」「食器棚の扉が開いて中身が全部床に落ちた」といった声が目立った。家具そのものが倒れなくても、扉が開いて割れた食器やガラスが散乱すれば、逃げる際に足を怪我するリスクもある。
つまり地震対策として必要なのは「家具を倒さない」「物を落とさない」「扉を開かせない」の3つ。次の章から、それぞれに対応するグッズと選び方を見ていく。
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家具別・地震対策グッズの選び方チェックリスト

家具の高さや設置場所によって、適した対策グッズは変わる。まずは自宅のどこに何が必要かを一覧で確認しておきたい。
| 家具・家電 | 主なリスク | 適した対策 |
|---|---|---|
| 本棚・食器棚など背の高い家具 | 転倒して下敷きになる、避難経路をふさぐ | 天井とのつっぱり棒 |
| テレビ・パソコン・小型家電 | 台から落下して破損・怪我 | 耐震ジェルマット |
| 食器棚・冷蔵庫・キャビネットの扉 | 揺れで扉が開き中身が飛び出す | 開閉防止ストッパー |
| タンス・クローゼットの引き出し | 引き出しが飛び出して転倒の原因に | 引き出しロック |
この中でも、賃貸住宅で「壁に穴を開けられない」という理由で対策を後回しにしている人は多い。だが、今回紹介する3種類はいずれも工事不要・穴あけ不要のタイプが主流なので、賃貸でも取り入れやすい。
背の高い家具の転倒を防ぐ、突っ張り棒の選び方

突っ張り棒による転倒防止で最も重要なのは、天井の「下地」を捉えることだ。天井裏には「野縁(のぶち)」と呼ばれる木材の下地が通っており、そこを狙って突っ張り棒を設置しないと、石膏ボードだけでは強度が足りず、大きな揺れで棒ごと外れたり天井を突き破ったりすることがある。設置前に下地探し用のピンや専用センサーで位置を確認しておくと安心だ。
もう一つの注意点はサイズ選び。家具の天板から天井までの隙間に対して、突っ張り棒が短すぎても長すぎても十分な圧力がかからない。多くの製品はS・M・Lなど複数サイズが展開されているので、事前に隙間の高さを測ってから注文したい。耐圧力(何kgまで支えられるか)も、家具の重さと中身の重さを合わせて確認しておくと失敗が少ない。
テレビ・食器棚まわりで見落としがちな「落下」と「扉が開く」対策

突っ張り棒だけでは防げないのが、テレビや小型家電の「落下」と、食器棚・冷蔵庫の「扉が開く」被害だ。テレビは重心が高く、震度5弱程度の揺れでも台から滑り落ちることがある。耐震ジェルマットを家電の底面に貼るだけで、揺れを吸収して滑り落ちを防げる。粘着面は水洗いで繰り返し使えるタイプも多く、賃貸でも家具や床を傷つけにくい。
食器棚や冷蔵庫の扉は、地震で意外なほど簡単に開いてしまう。中身が飛び出せば割れた食器やガラスで足を怪我するリスクが高まるうえ、床が散乱して避難の妨げにもなる。もともと赤ちゃんのいたずら防止用として販売されている扉ロック・引き出しロックは、工具不要で取り付けられ、地震対策としても十分実用的だ。子どもがいない家庭でも、食器棚・冷蔵庫・キャビネットの扉に取り付けておく価値は大きい。
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✅ おすすめ商品:家具の転倒防止・耐震グッズ3選
「工事不要・穴あけ不要」「賃貸でも使える」を基準に、実際に評判の良い3商品を選んだ。
| 商品名 | 価格帯 | 特徴 | こんな人向け |
|---|---|---|---|
| アイリスオーヤマ 家具転倒防止伸縮棒(4本セット) | 約3,000円 | 耐圧約220kg・工具不要・複数サイズ展開 | 本棚・食器棚など背の高い家具がある人 |
| サンワダイレクト 耐震ジェル(4枚入り) | 約1,000円 | 震度7対応・水洗いで繰り返し使用可 | テレビや小型家電の落下が心配な人 |
| JOY SPACE 引き出し・戸棚ロック(6個セット) | 約1,400円 | 二重ロック・360°回転・貼るだけ設置 | 食器棚や冷蔵庫の扉が心配な人 |
アイリスオーヤマ 家具転倒防止伸縮棒(4本セット)
防災グッズの定番メーカーであるアイリスオーヤマの突っ張り棒。耐圧約220kgとしっかりした強度があり、公的機関の振動試験でも効果が確認されている。S・M・L・MLなどサイズ展開が豊富で、家具と天井の隙間に合わせて選べる。
こんな人におすすめ:本棚・食器棚・タンスなど背の高い家具が複数ある人、賃貸で穴あけ工事ができない人
サンワダイレクト 耐震ジェル(4枚入り)
震度7クラスの揺れに対応した薄型3mmの耐震ジェルマット。特殊な工事不要で、家電の底面に貼るだけで設置できる。ホコリなどで粘着力が落ちても水洗いすれば復活するため、長く繰り返し使える。
こんな人におすすめ:テレビ・パソコン・小型家電をラックの上に置いている人、見た目が目立たない対策をしたい人
JOY SPACE 引き出し・戸棚ロック(6個セット)
もともとは子どものいたずら防止用として開発された商品だが、食器棚や冷蔵庫の扉が地震で開くのを防ぐ用途としても人気が高い。二重ロック構造で、360°回転させて簡単に開閉できる。粘着タイプで穴あけ不要、賃貸でも取り付けやすい。
こんな人におすすめ:食器棚の扉から食器が飛び出すのが心配な人、冷蔵庫の扉が開いて中身が散らばるのを防ぎたい人
よくある質問(Q&A)

Q1. 突っ張り棒だけで家具の転倒は完全に防げますか?
A. 突っ張り棒は転倒防止に効果的ですが、揺れの強さや家具の重心によっては単体では防ぎきれない場合もあります。より確実にしたい場合は、家具の下部にストッパーを併用したり、L字金具で壁に固定する方法と組み合わせるとよいでしょう。
Q2. 賃貸でも壁や天井に穴を開けずに対策できますか?
A. 可能です。今回紹介した突っ張り棒・耐震ジェルマット・扉ロックはいずれも工具や穴あけが不要なタイプで、退去時の原状回復も問題になりにくい商品です。
Q3. 突っ張り棒のサイズはどう選べばいいですか?
A. まず家具の天板から天井までの隙間の高さをメジャーで実測してください。その数値が、製品の対応サイズ範囲(例:50〜75cm)に収まるものを選ぶと、突っ張り力がしっかりかかります。
Q4. 耐震ジェルマットは一度貼ったら剥がせませんか?
A. 製品によりますが、多くの耐震ジェルマットは水洗いすれば粘着力が復活し、位置を変えて貼り直すことができます。賃貸で家具の配置換えをする場合も安心です。
Q5. 子どもがいない家庭でも扉ロックは必要ですか?
A. 必要性は高いです。食器棚や冷蔵庫の扉が地震で開くと、割れた食器やガラスで怪我をするリスクがあります。子ども向け商品として売られていますが、地震対策として使う家庭も増えています。
Q6. どの家具から優先して対策すればいいですか?
A. 寝室や普段長時間過ごす部屋にある、背の高い家具を最優先にしてください。就寝中に倒れてくると避難行動が取れず、被害が大きくなりやすいためです。
Q7. 突っ張り棒の耐圧力はどれくらいあれば安心ですか?
A. 家具本体の重さに加えて、収納している本や食器の重さも合算して考える必要があります。一般的な本棚であれば耐圧200kg前後の製品を選んでおくと余裕があります。
Q8. 今回の地震の後、他にも見直すべき防災対策はありますか?
A. 家具の転倒防止に加えて、停電や断水に備えたポータブル電源・保存水・非常食の備蓄も見直しておくと安心です。9月1日の「防災の日」を機に、家庭の防災グッズ全体を点検するのもおすすめです。
まとめ
- 8月23日未明の震度5弱の地震では、家具の転倒や扉が開いたことによる被害が相次いだ
- 背の高い家具には突っ張り棒、テレビなどの家電には耐震ジェルマット、食器棚・冷蔵庫の扉には開閉防止ストッパーを組み合わせるのが効果的
- いずれも工事不要・穴あけ不要のタイプが主流で、賃貸住宅でも取り入れやすい
次に大きな揺れが来る前に、家具の転倒防止・耐震グッズで我が家の弱点をひとつずつ潰しておきたい。
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